業界向けのサイト「ビノタネ」の取材にて、整体に対する考え方をわかりやすく説明してあります。
これまでにないアプローチで、子供から大人まで多くの方に支持されている「ろっかん式オリジナルメソッド」を開発した清水六観さん。学生時代は柔道選手として活躍し、その中で整体と出会い、独学でオリジナルメソッドを確立。今もなお技術研鑽に取り組まれている清水さんに、整体との出会い、そして独自のメソッドについて、インタビューさせていただきました。
現役時代の経験から興味を持ち、独学で学んだ整体術で独立
仙腸関節へのアプローチを中心としたオリジナルメソッド
小学生までに完結する身体の歪みを矯正するキッズメニュー
美容と健康をリンクさせ、新たな商品開発にも取り組んでいく
現役時代の経験から興味を持ち、独学で学んだ整体術で独立
――整体術を学ぼうと思ったキッカケを教えてください。
私は学校に通って学んだわけでも、師匠がいるわけでもありません。整体にすごく興味があったので独学なんです。私が高校生の頃は、日本には有名な整体師が多く、プロレスラーや柔道家、相撲取りは医者にはあまり行かず、かかりつけの整体師に行ってたんです。私も高校時代に柔道で腰や膝を壊して、いろんな整体に通い、なんとか現役を続けました。
そういう中で整体と関り、接骨院に通っていると、なぜか一回受けるとアプローチ方法などを覚えてしまうんですよ。そういう感覚が自分の中にどんどん蓄積されていったことが、整体術を学んだキッカケになります。もちろん、筋肉図や骨格図を見たり、本を読んだりして知識を深めていきました。
――独学でいろいろな知識を増やしていく中で、どのような経緯で開業されたのでしょうか?
企業で働きながら勉強し、手技の整体をいろいろな人に行っていました。趣味みたいなものですね。その後、車の輸入販売で商売を始めたのですが、しばらくして新しいことにチャレンジしたくなったんです。そこで会社を畳んで、整体以外にセラピーなども学び、約30年前に整体で開業することを決めたんです。当時は整体だけでなくセラピー全体を行っていて、整体サロンを出そうと考えたのは約20年前です。
――「ろっかん式オリジナルメソッド」はどのようなキッカケで開発されたのでしょうか?
清水 最初は整体から始まり、やがて美容矯正に目を向けるようになったのですが、2001年頃から小顔矯正というキーワードを考え始めました。今では当たり前に使われていますが、私が雑誌に健康や美容系の記事を書いていたときに小顔矯正という言葉使い始めて、少しずつ認知が広がっていったんです。ですから当時は小顔矯正を名乗っているところはなかったんですよ。そこから美容に目を向けるようになり美容矯正を始めたんです。
仙腸関節へのアプローチを中心としたオリジナルメソッド
――小顔矯正が「ろっかん式オリジナルメソッド」に繋がってくるんですか?
そうです。メソッド自体は開業時点である程度できていて、それをどんどん進化させていった感じです。ただ、私のメソッドは、どちらかというとボディメイクの要素が大きくて、顔と身体の両方を含めて、「ろっかん式オリジナルメソッド」になります。一般的なサロンは、小顔矯正をするときに頭蓋骨をさわることはほとんどありません。しかし、私のメソッドは顔の場合は頭蓋骨がポイントになります。また身体の場合は、以前は股関節周りの矯正がメインでしたが、現在は仙腸関節の結合状態の修正がメインです。
私の施術は体幹矯正なんです。幹はどこかというと骨盤です。そこで重要となってくるのが仙腸関節へのアプローチです。仙腸関節が開くと不安定になり骨盤が後ろに倒れます。そうするとバランスを崩して猫背になり、腰痛や背中の痛み、肩こりなど、さまざまな原因にも繋がってしまいます。ですから、私のメソッドでは仙腸関節の緩みや開きを矯正するのがメインになります。
もちろん仙腸関節が開くことで股関節の位置がズレるため、膝や足首、足の甲まで施術します。誰もアプローチしない部分ですが、足の甲が高い人って結構いるんです。例えばバレリーナは立ち姿勢の関係で、足の甲にある舟状骨が浮き出てきます。逆に、足の甲が高くないとバレリーナとして一流じゃないわけです。ところが、甲高になると扁平足になりやすく、外反母趾の要因にもなります。だから私は、甲を落とすところから矯正を始めていくんです。場合によっては指も動かし、そこから足首や膝、股関節、それから仙腸関節にいくという流れになります。
――プロ向けの小顔矯正セミナーも、オリジナルメソッドの一つですか?
これは、「ろっかん式オリジナルメソッド」のフェイス編のことです。私は顔を小さくするだけでなく、シンメトリーを取って頭をもっと小さくし、窪んだ目鼻や陥没した部分を矯正します。人の顔には左右差があり、歳を取ると目が窪むように、若い頃からでも顔は変わってくるんです。目の窪みは老け顔の原因となり、静脈が圧迫されてうっ血する。これがいわゆる“クマ”なんですが、マッサージをしても根本的な解決にはなりません。どうすれば良いかと言えば、窪んだ部分を出すこと。つまり立体造顔です。
――つまり、「ろっかん式オリジナルメソッド」のフェイス編は小顔矯正、ボディ編は仙腸関節がポイントになるということですね。
そうです。ですから、顔と身体に対して、それぞれ独自のメソッドということになります。顔の大元は頭蓋骨で、立体的に調整して鼻筋を作ります。身体の大元は仙腸関節で、そこから体幹に行っています。
取材後に実際にメソッドを体験させていただきました。
――PB商品の「小尻革命」はオリジナルメソッドのために開発されたのですか?
小尻革命は、骨盤を締めるベルトです。既存の商品は理論は良いものの、締め付けが弱いんですね。そこで、三重に巻くように作ったのが小尻革命になります。女性の弱い力でも、三重に巻けば結構締まるんです。要するに、締めることで股関節が正しい位置に来るから、鼠径部が締まっているけど血流が全開になるんです。全開になったら、リンパが流れやすくなり、例えばエコノミー症候群の予防にもなるんですよ。
小学生までに完結する身体の歪みを矯正するキッズメニュー
――清水さんは、キッズ向けの施術も行っていますが、対象は何歳くらいなのでしょうか?
下は赤ちゃんから、上は女子は17歳、男子は19歳までです。ただし中学生から上は、通常の矯正を施しています。
――赤ちゃんにも施術するんですか?
実は身体の歪みって小学生までに完結してしまうんですよ。乳児から小学生までの間で、特に女子は歪みが完結してしまいます。例えば、子供の足は赤ちゃんの頃はO脚、途中からX脚となっていて、そこからまた広がっていきます。成長過程の中で、足に結構な負担がかかってるんですよね。
例えば、赤ちゃんはうつ伏せに寝かせると本当は良いわけです。逆に仰向けで寝かせると、骨盤って広がってしまいます。歩き方や座り方だって、小さい頃はあまり教えませんよね。何も考えず歩き、上を向いて寝る。でも実は、それが全て骨格を崩しているんですよ。具体的なやり方としては、オイルを付けて優しくなでてスーッと伸ばします。そのときに関節を軽く伸ばしてあげます。私はキッズボディを始めて4年目になりますが、なかなか浸透しません。ただ、私は一番大切だと思っています。
美容と健康をリンクさせ、新たな商品開発にも取り組んでいく
――美容と健康を同時に叶える「美容矯正サロン」と謳っていますが、オリジナルメソッドと美容がどのように繋がっているのでょうか?
施術すると骨盤の幅が狭くなり、仙骨が立ち上がるので、勝手にヒップアップするんです。そうすると、ビジュアル的にもプロポーションが良くなりますよね。それと同時に、腰痛も消えるんです。また、膝の捻じれが取れれば足が真っ直ぐになり、膝痛が緩和されます。ですから、身体に対するアプローチは同じですが、常に美容と健康はリンクしているんです。私のお客さんは半分以上が健康系ですが、健康目的で来られる方への施術と美容の施術は、実のところまったく同じなんですよ。だから、ワンストップで美容の効果も得られるわけです。
――今後の展開について教えてください。
私自身が歳をとったというのもあるんですけど、高齢者の健康についてよく考えるようになりました。それで現在、無理なくスクワットできるイスを制作しています。あとは機械メーカーと組んで、オリジナルの超音波の機械も考えているんです。メソッドもそうですが、ご年配の方に役立つものを考えて作っていきたいと思っています。
私の場合は健康と美容の境目がないので、常に両方の目線で見ています。やはり、きれいなプロポーションの方って絶対に健康なんですよね。だから、その人にとってベストな顔をどうやって作れるか。しかも、それがセルフでどこまでできるか。そういうことを考えて具現化していきたいですね。